【コラム】ぴきぴきとひび割れのように見える貫入陶器について

■貫入(かんにゅう)陶器とは


 陶器は焼いて冷やしていく際に収縮が生じます。
その際、陶器の生地本体と、陶器に掛けてある釉薬(うわぐすり)とで収縮率に誤差が生じ ”貫入” ヒビが生まれます。ヒビといっても陶器の直接的な割れではないのでご安心を!この自然が織りなす貫入はとても優美で美しいとして、古くから好まれているのです。ヒビに美しさを感じるところに日本ならではの侘び寂びの精神を感じます。

■貫入陶器の上手な使い方


・使う前に水、またはお湯に透してからお使いください。このひと手間で茶渋やシミが付きにくくなります。永く綺麗にお使いいただけます。

・茶慣れ(貫入に茶渋が染み込んだ状態のこと)に対しては、薄めた漂白剤をお使いください。漂白剤を使った後はよく水洗いをしてしっかり乾かします。よく洗わないと漂白剤の臭いが残ってしまうことがあります。

・万が一カビがが生えてしまった場合は、30分ほど煮沸してよく水洗いしますとカビは落ちて害はなくなります。ただシミが残ってしまうこともありますので、できるだけカビを生やさないようにお使いください。

・酸味、油分、酒類などの刺激の強い食品を器についたままの長時間の放置はお控えください。貫入にそれらが浸透し、悪臭やべとつき、カビの原因となります。使用後はなるべく早く洗い、よく乾燥させてから収納してください。濡れたままの収納もカビの原因となります。

ヒビが入ったり食品の色がうつったり、どんな器でも使っていくうちに必ず風合いが変化していきます。
これらの変化はマイナスに捉えられがちですが、実はとても素敵なことだと思います。
お茶を淹れる。ご飯をよそう。
毎日使う中で茶渋が付いたり、持ち手やフチが欠けてしまったりすることもあるでしょう。
そうやって日々大切に使い込み、徐々に変化していく過程で、
そのうつわはあなただけの特別なうつわに育っていきます。
ぜひ器という”いきもの”を育ててみてくださいね。

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